「これまでの優秀さ」と「これからの優秀さ」は本質的に大きな違いがある。
*写真のSteve Jobsさんと本文とは直接、関係はありません。
「これまでの優秀さ」と「これからの優秀さ」は本質的に大きな違いがある。
腸内細菌の専門家と先日お話する機会がありました。私は理系出身の運動オタクなので健康系の知識には関心があり、非常に役立つお話をいただきとても実生活に役立つと思いました。
このように新しいニーズがあるところには、イノベーションが生まれる機会がり、それは何も技術だけで解決するわけでもありません。
「本当に食料が足りなくなると困る!」という状況なので誰かが何か新しいことを発明しないといけない状況では、新しい知恵がうまれ実現する余地がたくさんあります。
そのように考えれば、将来不安だからそれを避けて生きるのではなく、それを積極的に解決しようと心がけるところに新しい挑戦とイノベーションが生まれ、それで人類は進歩していくのだと思います。
それはそうと、今日は七夕ですね!
空を見て新しい世界を想像しながら、未来を作る夢を見てみてもよいのではないでしょうか。
。。。(2015/7/7)
時代の流れを読むときに大切なことは、大きな視点で物事をとらえることである。
そのためには普段からこれまでの流れ、今後の時代のあり方など大局観を持って把握し、その中で日々の情報を位置づけ自分がどうするべきかを意識しておく必要がある。
まずは『時間』を長いスパンで考えてみることである。
「世の中の大きな流れ」は歴史的な流れの中での過去、現在、そしてそこからつながる未来を考えることが重要である。人間の常識というものは一般に過去の事柄の結果であることが多いため過去の事実からの帰結に過ぎない。一方考えるべきは未来であり、過去の帰結だけを頼りにして静的に物事を考えると新しくできてくる仕組みを見誤る可能性が高くなる。
例えば中世に戻れば世界の海はオランダとイギリスの戦いであった。その時にはオランダを中心とした貿易は栄えていたが、のちにイギリスにとって代わり、さらには第一次世界大戦を期に、覇権はアメリカに移っていった。もしオランダが強い時代にそこだけに事業をかけたとするとその後に成功する確率は低くなる。
次に『空間』を大きな枠組みで考えてみる。
具体的には世の中の流れを見るにあたり、日本国内だけでなく世界全体の中での日本なり、自分の立ち位置を考えることである。
今更ながらグローバルという言葉が世の中を騒がしているが、高度成長の時から日本は輸出で技術や産業を伸ばす構造があり、それでも一部の人々以外は海外に行くことが少なかった。それが最近では国内市場の成熟化、人口減少による市場の伸び悩みなどにより、これまで以上に海外に出ていくことが必要になっている。加えて発展途上国と比較して、製造並びに労働賃金が高くなり、海外からの輸入品の増大、外国人アルバイトなどの増加で産業のみならず生活の一部まで海外との接触が多くなっている。
このような中で如何にして、日本人としての存在価値を出していくべきか、どうやって企業として賃金の安い国々と戦っていくか。
そういう視点で物事を見始めると直近のミクロな悩みなど取るに足らないことに思えるかもしれない。
視野を高くし目標と高い志を持って進んでいくことは、何をするにも大切であるように思う。
。。。2015/1/13
今も昔も「キャリア」については、多くの人の関心の中心であり、いろいろ言われることがあるけどいったんなんだろうか。
非常に一般的に言うなら「キャリア」=「企業ブランド」というイメージを持つ人が多いのではないだろうか。
「**に就職しました!」
「よかったね!**ならこれからでも大丈夫だ!」
・・・
こういう会話を大人の中でもよく耳にすることがある。はたして、この会話にどれだけの真実があるだろうか?
「就職=企業選び」はある意味間違いではないが、終身雇用の前提を持つ人にとっては、企業を選んだ段階で、キャリアについてもう考えなくてもよいとある程度思っているのではないだろうか。
いつぐらいからかは忘れたが、最近は有名な企業のリストラ話は、ニュースで見ても誰もびっくりしなくなった。なのに「**だから大丈夫?」というのは、冷静に考えるとおかしい。
「キャリア」については、職業柄セミナーや国内外の大学の講義も含めいろいろなところで話す機会を持っているが、客観的にこれがキャリア論でこのポイントさえ押さえておけば問題がない、というものは残念ながら存在しないと思う。
当然のこととして個人の個性や能力差が非常に大きい分野なので、すべての人にグローバルキャリアとか「UP or OUT」の方針で働けというのはナンセンスです。
少々前になるが、日本でも欧米型の成果主義を導入した企業は多かったが、実際に今も残っているところはそれほど多くない。職業には合目的な目標だけで解決できるものではなく、分野や生活習慣も含め多様な要素が、基準が設定された業績だけで判断されるシステムとは相性が合わない部分があるのは当たり前である。
職業にはいろんな要素があり、合目的な結果を出すことは共通のルールであるが、その範囲や度合、ペースや進め方には差があってしかるべきである。
社会や国家全体としてみた場合には、もう少し事情は複雑になり、雇用の創出、産業の育成、安定した社会の醸成というコミュニティ全体としての最適化という視点も必要である。
原点に戻れば、非常に教科書的な見方ではあるが、「職業」には以下の要素から考えるべきである。
(1) 収入(生活の基盤として)
(2) やりがい(個性や能力の発揮)
(3) 社会貢献(人間の欲求と社会的生き物として)
それ以外にも、社会的なステイタス、つまりカッコよさとか、家族や地域とのつながりという面もあるだろう。
また必ずしもポジティブな面だけでなく、自分がやらないと家業がつぶれるとか、自分の意思とは関係なく、諸事情によってその職業を選択しているケースも世の中にはたくさんあると想像される。
最近はこれらに加え「親や近親者の希望」という要素もあるようである。特に新卒の場合、親がここはよくて、ここはダメというケースが多く出ており、反論を恐れずに言うなら、その親の認識は過去の常識に照らしたものであり、指摘は必ずしも正しくない。
そういう意味では親ももう少し勉強しないと時代遅れになり、周囲に悪い影響が及ぶことも考えられる。
そういった中、私がセミナーや講義で「キャリア」について話す時のポイントを要約すると以下のとおりである。
(1)キャリアは人生のトータルで考えるべし
新卒の場合20代前半から始まり、70歳ぐらいまで考える。全部で40-50年間、キャリアの本当の悩みは、40歳を超えてから切実になってくる。
(2)企業と個人を分離して考える
企業名ではなく、自分の価値観と能力で「職種」を選ぶべし。
(3)最初のうち(40歳ぐらいまで)に成長できる環境を選ぶべし
若いうちは自分の将来のために投資する。前半のキャリアでの実績や実力で、後半のキャリアが大きく変わる。
(4)大きな世界観を持つべし
できれば世界の中での自分の位置づけを意識すべし。また、業界、企業分析は必要以上にやりすぎない。また、過去の常識で判断しない(終身雇用、総合職優位などの幻想を捨てる)。
最初の企業選択、つまり新卒での就職の場合、社会での経験や知識の不足があるのでいたしかたないところであるが、ほんのわずかな知識を、非常に主観的な判断で企業を選択する。その結果選択されるのは、テレビCMによく出ていて、市場で製品やサービスを出しているいわゆる大企業が中心となる。
またいわゆるステレオタイプとよばれる行動パターンにより、過去の美人投票の結果を踏襲するように、過去の人気が増長されて時間とともに偏りが強くされるという結果もある。
人生の選択は、自分の人生なので自分で判断することが正しい姿である。それをなるべく公平に物事を見て考え、正確な情報を提供することでサポートすることが自分の仕事であり、全ての大人の役割だと思う。
物事は常にうまくいくとは限らない。当然失敗するという現実は万人もわかっていることであるが、その時の対応によりその後の人生が大きく変わる。
アジアの出張で行ってきた記録を、備忘の目的もあり感想としてまとめました。
<インドネシアの近年の変化について>
近年、インドネシアへの日本企業の進出が進んでいます。現地企業の大学生のリクルーティングも盛んで、大学の就職課には毎週多くの日系企業が良い学生を採用するために訪れています。多くは日系の大手企業が中心で、優秀な大学に足しげく通っているとのことを聞いた時には、この国への期待と関心の高まりを感じました。
また大学では就職フェアなども盛んになっており、アクセンチュアをはじめ外資系企業がブースを派手に飾り、ノベリティグッズを用意して学生を待っている光景が目につきました。
首都ジャカルタは、相変わらずの道路の渋滞がさらにひどくなった様子がありますが、MRT(モノレール)の建設が始まっており、公共交通機関などのインフラが整備されてくると、将来は少しずつでも解決することが期待されます。
<大学での講義の記録>
◆3/17(月)(13:00-15:00)
Binus University(私立大学No.1)
私立大学で首都ジャカルタの中心部にあり、幼稚園もあるということで、日本でいうと慶応大学みたいな存在です。私立で学費が高いせいもあり裕福そうな学生が多く、学内のcaféはスターバックスなみの値段ですが客数は多くにぎわっています。
13-15時で情報系約100名超の学生相手に講義を行い、題目は「Global Business and Career」でした。
最初の質疑応答でアイスブレイクをしてそれから講義が始まり、出席する大学生はほぼ英語での会話には問題がありません。自分はインドネシア語が全くできないので、講義は当然ながら英語で行われますが、質疑応答も全く問題ないところは日本の学生も見習わないといけないと思いました。
その後日本企業に紹介する選考会を2セット行い、グループワークなどを通じで選考を行いました。この中から優秀な学生をピックアップして日本企業を中心に紹介していければよいと思います。
◆3/19(水)(13:00-15:00)
University of Indonesia(インドネシアで一番の総合大学)
13-15時まで情報系約50名の学生相手に講義。題目は「Global Business and Career」
最初の質疑応答でアイスブレイクをしてそれから講義開始。
この大学はジャカルタの少し郊外にあり、広々とした美しいキャンパスに、古い情緒あるたたずまいの校舎がならんでいる。ちなみに校内にゴールドジムがあり、次回訪問時には着替えとシューズを忘れずに持参しようと思います。
講義の後、Binus大学の時と同様に、日本企業に紹介する選考会を行いました。
なお同大学では、講義の様子を記事にしていただいたようです。
(大学HPより、インドネシア語)
http://bitmagz.cs.ui.ac.id/2014/03/25/seminar-reboan-global-career-development/
* Google翻訳などを使うと、なんとなく講義内容について述べられていることがわかります。
◆3/21(金)(13:00-15:00)
Institut Teknologi Bandung=バンドン工科大学(インドネシアで一番の理系大学)
バンドンはジャカルタから約120kmの距離にあり、前日のお昼ぐらいに車で移動。日本だと高速道路を使えば2時間ぐらいで移動できる距離ですが、この国は世界でも最も渋滞のひどいところなので(インフラが未整備なので)、結局4時間ぐらいかけてバンドンに到着。バンドンは標高が高い避暑地でもあるため、ジャカルタより3,4度ぐらい涼しくかなり快適です。
今回の同校での講義は2回目であり、先生方とも交流があるため、事情が分かっていてリラックスできます。
13-15時まで情報系約100名の学生相手に講義で、題目は同じく「Global Business and Career」。最初の質疑応答で盛り上がりすぎて40分ぐらい経過。質問は「結婚していますか?」、「子供は何人?」、「今の生きがいは?」などかなりカジュアルなものからプライベートにいたるまでと幅広く、異常な盛り上がりとなりました。
講義の後、他の大学の時と同様に、日本企業に紹介するための選考会を行いました。
3つのトップ校に行って感じたことですが、グローバリゼーションの影響が若者たちの間にも身近な、現実的な距離になってきました。海外に行くことが夢物語でないレベルになってきたということです。
学生の意識も非常に高く、海外から来た先生にも積極的に質問し、また売り込んでくるアグレッシブなところはとてもエネルギッシュでした。
是非この中から一人でも多くの学生に対して、海外で働く機会の橋渡しがしたいと感じます。
<久々のシンガポール訪問(3/22-23)>
3/22(土)の早朝にインドネシアの地方都市のバンドン空港からAirAsiaで1時間半のChangi空港へ。バンドン空港は鉄道の駅のような規模で、機体に乗り込むまで歩いていくという凄い初体験をさせてもらいました。
着いた先のChangi空港は世界でも最も大きく設備の整ったところで、先進国の人にとっては快適極まりない空港です。
帰りにも搭乗まで時間が余った時にはシャワーもあり、スポーツジムまで利用できる至れり尽くせりの充実ぶりです。
シンガポールには過去に何度か来たこともあり土地勘もあるので、ホームに帰ってきたかんじでリラックスできます。何より英語が通じ、どこでも自力で意思疎通できるのが大変ありがたいです。
この国は前回行ったのが5,6年前ですが、インドネシアほどの変化は感じられず、変わらず安全で、清潔で、居心地の良さを感じる街です。(気温は高いが)
シンガポールでは東南アジアでのパートナーとの打ち合わせと、古い知人達とのランチなど終始リラックスした時間を過ごしました。
この国で法人を設立してから、周辺のインドネシア、マレーシア、ベトナムで事業を展開する会社が多いのは、ビジネスのインフラ面で整備されていることと、この異常な住み心地の良さがあるからだな、と改めて感じた訪問でした。
今回はインドネシア6日、シンガポール2日という比較的長い間、常夏の国々に滞在する日程でしたが、途上国と先進国の違いをまざまざと体感する旅でもありました。
平和で居心地の良いシンガポールと、現在は不便も多いけど無限の可能性があるインドネシアで、それぞれの特徴をビジネスと生活の両面で対極的に位置づけることができました。