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経営戦略の基礎知識

コンサルや金融を目指す方のために、経営戦略やフレームワークなどの基礎知識を随時更新していきたいと思います。

第一回である今回は、経営戦略に関するフレームワークとしては古典とも言うべき、『5 Forces』をピックアップしてご紹介します。


◆いま、経営戦略が必要な理由◆

技術革新、グローバルな競争の激化、顧客ニーズの変化、異分野からの新規参入・・

いま、企業の経営環境は、常に大きな変化にさらされています。過去の経営方針を盲目的に維持しようとする行為は、組織の基盤を根本的にゆるがすことにつながるかもしれないのです。
綿密な経営戦略の策定によって、外部環境の変化へ対応し、組織を存続・発展させることが、どんな企業にも必要なのです。

マイケル・ポーターが提唱した5つの力 「5 Forces」◆

米ハーバードMBAの教授、マイケル・ポーター氏が1980年ごろに提唱した、経営戦略を考える際の枠組みが、「5 Forces」です。

企業の競争要因を下記5つの視点に分類し、それぞれの影響力の強さや関係性を分析することで、業界構造の特徴を把握し、競争要因から身を守って自社に有利なポジションを築くことが目的です。

1.業界内の既存の競合
業界内での競争が激しいほど、企業の収益性は低くなる傾向にあります。中でも、競合の数や規模、サービスの差別化の程度、撤退障壁の存在などが、特に収益性に影響します。

2.新規参入企業の脅威
参入障壁が低い市場では、すぐに新規参入者が現れ、競争の激化にともなって収益性の低下を引き起こします。参入障壁には、技術、マーケティング、設備投資などの障壁や規模の動向などがあります。

3.代替品の脅威
代替品とは、顧客ニーズを既存の製品・サービスとは違う形で満足させるもの。代替品の登場により、既存市場が壊滅してしまうことも多々あります。例としては、馬車⇒自動車、ラジオ⇒テレビ(ラジオがなくなったわけではないが)、レコード⇒CD⇒音楽ファイル(iPodなど)、紙の書籍⇒電子書籍など。

4.買い手の力
買い手(ユーザー・消費者)の強い交渉力は、価格引き下げ圧力として企業の収益性を低下させる方向に働きます。供給過多で、かつ各企業のサービスに大きな差別化要因がない場合などに、買い手の力が強くなります。

5.売り手の力
売り手(サプライヤー)の交渉力が強ければ、コストアップによる収益性低下の要因となります。買い手の力と同じく、需給のバランスや差別化要因、そして独占度などがその力に作用します。電機メーカーらにとってのレアメタルなどを思い浮かべると、わかりやすいかもしれませんね。


いかがでしょうか?

上記はかなり理論に偏った話ですので、実際のビジネスケースにあてはめて考え学ぶことも重要です。

また、『5 Forces』は業界分析に用いる考え方であり、その先には実際にビジネス行うための競争戦略を理解しておくことも必要です。

コラムやセミナー等で、引き続き解説していきますので、お楽しみに。