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ハーバード白熱教室 サンデル教授から学ぶべきこと

本日東京大学において、NHKで人気のハーバード白熱教室が開かれました。

サンデル教授:東大で「白熱教室」、1100人熱心に聴講
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100826k0000m040091000c.html

日本のビジネスマンの間でも彼の著書これからの「正義」の話をしようは非常に注目を集めています。ここから得られる教訓はなんでしょうか?

NHK番組「ハーバード白熱教室」で人気のマイケル・サンデルハーバード大学教授(57)が来日し25日、東京・本郷の東京大学安田講堂で公開講義を行った。身近な難問を題材に「正義」を論じる、4時間超の熱い対話型講義となった。

 東大生350人と公募の社会人や学生約1100人が参加。サンデル教授が問題を投げかけ、参加者の答えを臨機応変に取り込み政治哲学を説いた。格差の問題をめぐっては「イチロー選手の年収はオバマ大統領の約40倍、日本の教師の約400倍。私はイチローのファンだが、彼の所得は公正か。国家が税をかけて所得の再分配をするのは正しいか」と問いかけた。

 歴史上の過ちについて今の世代が謝罪や補償をすべきかという課題では、教授が「オバマ大統領は原爆投下を謝罪すべきだと思うか」と率直に質問。「解決不可能にみえても、政治哲学はそれまでと違う世界を示すことができる」と締めくくり、参加者は総立ちでたたえた。この講義は10月31日と11月7日、NHK教育テレビで放送予定。

彼の講義にはたくさんのメッセージが込められていると思います。その1つとして、「物事を考える上での原理原則を持て」、ということではないでしょうか。


サンデル教授は今日の講義で、principleという言葉をよく発していました。学生が何か自分の意見を言うと、サンデル教授がその人が持つprincipleに焦点を当てていました。アメリカのような多様な文化を持つ社会では、相手のprincipleがどこにあるかを把握するのは、コミュニケーションを取る上で非常に大事なことなのでしょう。

一方、日本人は一般的に見れば情に脆く、ロジカルに考えることは欧米人に比べて苦手です。その場の感情で物事を決めてしまいがちなため、そこには一貫性が感じられないことも多くあると思います。

これは情緒が豊かで他人のことを思いやれるという日本人の美徳・強みでもあると同時に、明確な原理原則を持たずその場の感情によって物事を決めてしまっているという弱みでもあると思います。

一般的にビジネス・社会においては、「答えのない問題」が大半です。答えのない問題を解くときや、何か自分の決断を下す時に必要なのが、まさしく"principle"ではないでしょうか。


一朝一夕には身に付きませんが、就活を通して自分の"principle"は何なのか、どう作っていくのかを考えてみると良いでしょう。そのためには自分の主張が何で、その主張の根拠は何かを深掘ることが必要です。

下記の本は就職活動に直接役に立つテクニックではないかもしれませんが、非常にオススメです。


これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
(2010/05/22)
マイケル・サンデルMichael J. Sandel

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