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PL(単年度の収益)とファイナンスについて

たまには元CFOの経験から、財務の多少専門的な話をします。
(そんなに難しくないけど)


PL(損益計算書=単年度の収益)でしばらくマイナスが出ていても、ファイナンス(資金調達)をうまく行うことで企業は成長し、やがて収益化した後に大きなプラスを出すことができる。

一方、マネタイズしない事業をファイナンスを頼りに拡大しても、将来収益化できないのであれば、膨大な赤字を残すことになり、貸し手もしくは投資家に大きな損失を残すことになる。

これは企業でも国家でも当てはまり、たとえば企業の成功例としては、創業から大きな赤字を出し続けたものの、バブルにものったがうまくVCから資金を調達し、上場後に収益化したamazonがある。

一方、国家については米国について考えてみると、1980年代以降、時には高金利を背景とした「強いドル」政策で、世界中のお金を集めて国家経済の成長をささえたものの、結果として膨大な双子の赤字を抱える結果となって現在に至る。
米国が今後amazonのように収益化(企業でいう黒字化)して、借りた分を返すぐらいの勢いがあれば、ファイナンスしたお金も無駄にはならないが収益化できない場合には、デフォルト(=借金踏み倒し)を起こし、これは世界の経済を巻き込む大惨事になりかねない。

「将来儲かりますから、投資してください!」というリクエストに対し、しっかり応えないと、企業も国家もいずれ破綻しますよ、ということですね!

企業でも国家でもバブルモードの時など、勢いのある状態では、ファイナンスは比較的容易ですが、将来の現実像がみえてくると急激に引き始めるので、バブルの後には必ずマイナスの状態があり、それがどんどん短いサイクルで繰り返すのが、近年の傾向です。