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進路の決め方、「天命を知る」

新卒時の就職先もしくは転職先を決める時に、自分に最適な道を見つけることは難しいことです。

企業分析とか業界分析をするのは一つの有用な方法ですが、これは非常に短期的な見方でしかないと思います。直近の業界動向や企業の財務分析をするとプロの人はある程度良し悪しを判断することは可能です。しかしそこで選ばれた業界なり企業を選ぶことが、その人にとって良い進路となるかというとそれは別問題です。

「良い進路」ということを決めるには、自分の「外的な要因」だけでなく、自分自身という「内的な要因」もあります。
この「外的な要因」と「内的な要因」が最適のマッチングをすることで初めて「良い進路」となるので、内的な要因が異なっている場合は最適のマッチングも変わります。つまり人によって「良い進路」は異なるということです。


「良い進路」<=「自分自信の特性(内的な要因)」×「社会動向(外的な要因)」


では「自分自身」の内的な要因はどうやって見極めるのか?

これは大きく2つの要素から決まると思います。
ひとつは「適性」、もう一つは「価値観(志向性)」です。言い方を変えると「なれる自分(適性)」と「なりたい自分(価値観)」です。この二つは残念ながら一般的には一致しません。かっこよくて憧れる自分の姿と実際にかなう現実にはかい離があります。

誤解のないように最初に言っておくと、だから諦めろ!と言いたいわけではありません。諦めるのではなく可能性が多くある中から最も自分に適した選択をしてほしいというのが人材の才能開花の近道だと思っています。

いろいろ自分や他人の人生を見ていると、実はこの上記2つの要因のマッチングを早くすることが良いキャリアを作るのに大切なことと感じています。

しかし人間は理想の姿があるので、必ずしも「なれる自分」を目指していません。
そして「なれる自分」と「なりたい自分」のマッチングが完成するタイミングが、「天命を知る」ことではないかと思っています。

この言葉は中国の孔子の「論語」から来ています。


論語より)
「子曰く、吾十有五にして学に志す。 三十にして立つ。四十にして惑わず。
五十にして天命を知る。六十にして耳順う。 七十にして心の欲する所に従えど、矩を踰えず。」

実際にそれぞれの節目の年齢を過ぎたり近くなって感じることですが、確かに40歳ぐらいから変な悩みとかがなくなり、50才近くになると自分が残りの人生で何をすべきで何ができるかというように考えるようになります。
「天命を知る」ということに関しては、経験則から不得意なところではやはり大きな結果を出すことは難しく、そうするエネルギーがあれば、得意分野で勝負すべきだとう結果による帰納的に帰結された結論に達します。

50才になってから天命を知るのではかなり遅いというのが現実ですので、できれば早いうちに自分の運命としてあたえられた職業を見つけることが大切です。

自分にあった職業というのはそれほどまでに難しいものですが、その原則を知ったうえで自分自身に合った、つまり「なれる自分」と「なりたい自分」をある程度あわせることが近道でないかと思います。


(補足)
「天命を知る」年齢に近づいてきて感じたことを、人生の道の選び方から考えてみました。

「運命」は無視できない要素だと思います
。。。(2014/1/13)