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ケーススタディでのNG集(サマーインターン対策編)

今回は新規事業の立案や、既存事業の改善策を作るなどの「ケーススタディ」と呼ばれる問題を解決する方法についてお話しします。
 
就活生用に書かれていますが、一般のビジネスパーソンでも事業の評価や改善で使えるのでよかったらご覧ください。(社会人向けのセミナーもやっております!)

就職活動ではケーススタディを使った選考には複数人数で行うグループワークと個人で行うケース面接ががあります。どちらも課題を与えられて、一定時間の考察の後に発表して質疑応答などが後に来ることもあります。
ちなみにケース面接では発表後の質疑応答がしっかりしないと通過しないので、発表がゴールではなく発表が終わったところから始まるくらいに考えるとよいと思います。
 
グループワークと個人ワークの違いは、グループワークが課題の検討をチームで取り組むためチームワークの様子を見て、個々が課題解決を通してどのような振る舞いをしているかを見ます。一方個人ワークはメンバーとのすり合わせがない分すべて個人で考えるためより深く考えられた矛盾のない説明が求められます。
 
純粋に論理的に考えて課題解決をしたいのであれば、まずインプットとして現状の詳しい情報が必要になります。例えば業界全体の成長率や現状のシェア、製品の特徴、顧客のニーズなど様々な情報があります。
それらが複雑に絡み合って現在の状態ができているのですが、そこから問題となっている点を特定して、さらにそうなっている原因を見つけることが大切です。
その原因が見つかれば、それに対して何らかのアクション(解決策)を施し、現在の状態から望ましい状態に変えていくことが問題解決の基本プロセスになります。
* 新卒23卒向けの「ケース面接対策セミナー」はこちらから
https://www.goodfind.jp/2023/seminar/6022

*社会人向けのビジネスケース/課題解決の理論と演習(資料)はこちら

 
この一連のプロセスで論理的な推論を行う部分が多いのですが、その論理的な推論ということについて、我々は実は特に教育を受けているわけではありません。
そもそも「論理的」とはどういうことかを、明確に定義されていないまま我々は経験則のみで、この用語を使い、経験則からある程度、何が論理的でないかを意識してそうならないようにしているというのが実情ではないでしょうか。
 
この場面でよくあるNG集は以下の通りで、論理的でないという例です。
 
◆推論の前提を自分勝手に解釈している(勝手に「定義する」)
*前提条件を緩和することで問題は簡単なものに書き換え
例。個人と法人のうち個人のほうが考えやすいので対象としました
 
◆問題解決なのに、問題の実情とは違う前提を置いて推論する
*前提が誤っている推論の結論は全く意味を持たない
例。80歳以上のシニアが全員スマホを使うとすると(そんなの無理!)
 
◆課題とはあまり関係のない一部分に焦点を合わせて推論する
*問題の原因となっていないものを変えても状況は変わらない
例。この商品が売れないのはブランド色が赤いからだと考えました。(色のせいですか?)
 
◆推論のプロセス自体が論理的に矛盾している
*循環論法や相関と因果の混同など
例。シェアが高いことが勝つための基本だ。よって今後の戦略はシェアを上げることだ
 
◆量や数字の情報がまるまる抜けていて実情と合わない
*個々の数字ではなく統計的に意味のある数字を使っているか
例。新しく予算を付ければ少子化は防げます(一人いくら必要?そんなお金どこにある?)
 
◆形容詞を主観的(もしくは恣意的に)判断して使う
*「良い/悪い」などは基準と比較があり成立するもので絶対基準はない
例。日本の起業環境は悪いため(「悪い」は何を基準に?どこと比較して?)
 
◆過度の一般化で具体性がなく現実性がない
*抽象的に考えたはよいが、結果が一般論として正しいが具体性がない
例。売り上げを伸ばすには、ブランディングが必要です(それは間違いはないけど)
 
◆結論が施策でなく問題点の指摘のみになっている
*「どうやって」が抜けているものは施策とは言わない
例。シニア層に売れていないため、そこを強化します。
 
 
基本的に日本の就職活動では、知識の有無で選考が通ったり落ちたりすることはありません。知らないならその場で最低限の質問をするか、創造で補えばよいことです。
採用の立場からすると、何かを知っているからその人は優秀だとか、そうでないかとは考えません。日本での新卒はポテンシャル採用であり、研究職などの一部を除いては学科による有利不利は存在しません。
 
しかしそうであるからこそ、考える力や、挑戦する態度など基礎的な素養が求められます。ところがやっかいなことに、この基礎力というものは一夜漬けでは体得できずしっかり時間をかけて反復しないと身につきませんし、態度という点についてはこれまでの環境からの影響が作用しています。
 
Goodfindでは仕事のみならず研究などにおいても必要とされる、基礎の基礎のセミナーを用意しております。
ロジカルシンキング、ケース面接対策(=問題解決力)、コミュニケーションなどどこでも必要とされるベーシックなものを基礎から学べますので、多少時間がかかってもしっかり将来のためにマスターしていただければと思います。
 
 


ポストコロナの一期一会

今日は七夕のカップルの出会いの日というわけではないですが、コロナ以降もしばらく続くと思われるリモートライフでの一期一会についてお話します。
 
もうかれこれ1年以上の自粛生活を余儀なくされていますが、不便であるといいつつも、これに慣れてしまって元に戻るのも嫌だ、という方も少なからずいるのではないでしょうか。
 
私も実はその一人で、人と会わないことには寂しさを感じつつも、朝夕の通勤とかクライアントのオフィス訪問など、できれば物理的移動に時間と労力をあまり使いたくないと正直思います。
 
おそらく今後10年か20年たつと、「そういえば昔、毎朝満員電車に乗って会社行っていたな。。。」とう時代も来そうです。
 
そういう状況で少し楽をしている人も多いのですが、ここで気を付けないといけないことの一つは、何もしないとネットワークがどんどん狭くなっていく、もしくは全然拡がらないとう問題です。
 
例えばオフラインのイベントに行けば、せっかく来たのですし知らない人とも多少は挨拶したり名刺交換したりするでしょう。(少なくとも自分はします)。
しかし現在のオンラインのセミナーやイベントで、いったいどれだけの人がスピーカー以外と知り合うことがあるでしょうか?
なんとなく画面上参加者として気になる人がいたとしても、まずその人に声をかけるということはしません。講演終了後に懇親会を開いたとしても、知らない人の間で会話することは、かなりまれなのではないでしょうか?
 
つまり”出会い”が少なくなるわけです。
 
これはあえて積極的に何かをしないとネットワーキングとしては、きわめてまずい状況です。
人と知り合って、その人と話をするということはビジネスのみならず、視野を広げたり、新しい知識を得るためにも非常に大切です。
時に自分とは全く関係ない人や、仕事上まったく関係のない人と出会うことで、違う世界を見つけたり、日常とは違う行動に結びついたり、一見無駄と思われるところに未来の新しい可能性がたくさんあります。
 
では具体的にどうするかといえば、SNSを積極的に活用したり、自分が主催者になってwebinarや勉強会を開いたり、clubhouseで定期的に会を作ったり、様々な活動をあえてやってみる積極性が必要です。
 
実際のところこれがかなりハードルが高いことと思います。これは人によりますと思いますが、少なくともこれまで主催者になったことがない人や、人の前で話すことのあまりない人には大変なことと思います。
しかし、大変だからこそやった人はそれだけのものを得られますし、やらないこととやることの差はどんどん大きくなっていきます。
 
ネットで失敗したらどうしようと悩むこともあるかもしれません。しかし最初はたぶんその心配よりも誰も来ないことや、何もしないで機会損失をすることのデメリットのほうがはるかに大きいのです。
 
まずは第一歩目を踏み出して、ダメもとでやってみてはいかがでしょうか?
はじめは実名のtwitterfacebook、linkedinあたりを作り、ネットでつながった人とはどんどん積極的にメッセージを交換するというところから始めていけばよいと思います。
 
。。。(2021/7/7)

複雑化する世界と政治・経済についてーグローバリゼーションの今後は?米中は今後どうなる?資本主義のシステムは機能する?ー

『複雑化する世界と政治・経済についてーグローバリゼーションの今後は?米中は今後どうなる?資本主義のシステムは機能する?ー』


グローバル化が進み世界のいたるところで貿易や製造が盛んになり、物質的にはどんどん豊かになる一方で、政治的もしくは社会的な問題点も次々に明らかになっている。
グローバル社会での国政のかじ取りの難しさはどんどん深まるばかりで、多くの国が複雑に絡みあう中、政治家は最適な意思決定をいかにすべきか方法を模索している。
物が豊かな先進国においては、政権獲得のためには経済対策が重要になる。おもしろいことに先進国で豊になればなるほど物の豊かさに対する国民の要望が強くなり、経済政策の成否で選挙が決まる傾向が強い。
このような状況では国防などの利害などを忘れがちになり、いつの間にか経済を優先している間に国際社会の中での自分の位置づけが悪い方向に進んでいることもありうる。
例えば米中貿易戦争なども典型的な例だ。米中は国防上は非常に微妙な関係があるが、経済面で見れば双方とも完全にパートナーの関係である。例えばアメリカ人が毎日のように使うアップル製品は多くが中国で作られるし、反対にアメリカで作られる映画も最も多くの人に見られるのは中国であり、14億人というアメリカの3倍以上の人数を持つ市場規模は、もはやアメリカの経済にとっては不可欠なものになっている。
(添付図1)

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それに中国はアメリカの借金である米国債を日本に次ぐ第二位の保有国である。アメリカの金融バブルの結果の2008年リーマンショックで資金提供したのは貿易黒字を積み上げた中国と、中東のオイルマネーであったことは記憶に新しい。
(添付図2)

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したがってニュースで多く流れるように国防的には微妙な二国関係であるが、それをデカップリング(分離)することは双方にとってもはや不可能なレベルに来ている。
一方別の視点で世界を見て、先進国と途上国の関係でとらえると、先進国である欧米で資金を調達して、コストが安く経済発展中の途上国にインフラや工場を投資し生産して、その製品や稼ぎを還流させる動きが相変わらず盛んである。
現在の経済システムは資本主義が進んだおかげで、資金調達が多様化し比較的どこからでもお金が手に入るようになった。また技術の進歩により製品の製造効率も上がり世界で最も安く良いものができる場所を探して物を作っている。
先進国は日本を含め資金的には豊かなものの少子高齢化と成熟経済のせいで上昇余地が少なく需要不足を海外の途上国の潜在購買力に期待している。
一方途上国では資金不足でインフラ整備も必要な中、旺盛な潜在需要をバックに先進国から技術と資金の提供を受け、代わりに廉価な労働力と市場開放を行う。
この構造をもとにそれぞれの先進国と途上国が国防上の利害などを絡めて交渉を進めているのが現状である。
この政治と経済の枠組みをより複雑にするのが、宗教や民族、そして過去の侵略の歴史である。ある意味経済的な合理性は金銭的なモチベーションで測りやすくシンプルであるため、それだけを考えれば最適解は見出しやすい。(とは言っても格差の問題などは複雑な部分ももちろんある)
一方、領土や民族、宗教の問題はより複雑である。特に領土の問題は非常にセンシティブであり、過去に殺しあった事件は人々の記憶から消し去るのは容易ではないし、それが世界大戦などを引き起こした歴史を見れば慎重に取り組むべき問題であることは明らかだろう。
ここからは楽観的で創造の域は越えない理想論であるが、もし仮に経済的に社会が”全般的に”が豊かになれば地域紛争や宗教の争いなども減ると考えている。より具体的には域内経済格差が一定以下であり、かつ最も貧しい人でも一定の生活を保障されている状態が望ましい。
このような状況下では、人々はわざわざ武器を持って暴れる必要などは基本的にはないからである。
地域紛争などもよく状況を観察してみれば、背景に経済的な理由があることがわかる。例えば原油が出る中東では欧州の国が定めて国境が紛争の原因となっているが、それが小さな紛争で終わらないのは産業の米である原油が世界経済に与える影響が多いため、政治などを使って取り合いをしているという構図がある。
天然資源の取り合いはアフリカでも多発し、先進国の一部の企業なり団体が資金提供して利権を取るために現地の一部のリーダーと手を取り独占して自分たちの利権を確保する一方、現地の他の人々にその恩恵を還元しないために格差が拡大し暴動などを誘発している。このようなケースでは先進国の傀儡政権が豊富な資金やネットワークで国を牛耳り、愚民政策をほどこし反抗する知識(教育)と豊かさを提供しないことが頻繁にみられる。さらに悪いことには、この地域の紛争に大国が裏で武器や資金の提供をしてより紛争の長期化、複雑化をさせている事情もある。
政治面はさておき、富の配分という純粋経済学的に考えるのであれば、地域のどの範囲で問題を解決するかということは結局はどの範囲までの人をどの程度豊かにするかという点で問題の枠組みが決まってくる。
それが国内の一部の利害関係者だけのためになればなるほど、格差は大きくなり社会問題として大きくなり、問題解決から遠のいていくことは現在見ている通りだ。
範囲が広く複数の国が絡むようになれば、利害はより複雑化し解決策もコンセンサス形成に時間と手間が要する。範囲が広くなれば最大公約数が小さくなるのは数学でなくとも自明な事実である。
上記の話を統合的に考えてみるとグローバリゼーションの問題の本質の一つは経済的な富の配分とその中でのルールなり仕組みを考える組織の問題であると解釈できる。
世界全体の枠組み、もしくは多国籍の地域の中での協力は難しい部分であるが、個の利害だけを考えるのではなく、時には少し我慢して隣に協力することで自分が豊かになるというシンプルな原則で物事をとらえてみれば原理的には解決の方法に向かうのではないかと結論づけることができる。

社会人1年目の方にしたお話(雑談程度)

本日4/29の祝日ではありましたが、Goodfind卒業された新社会人の方にセミナーでお話したのでまとめました。



織田が1993年に就職してから28年ほどたち、同世代の人達がどのような人生でどうご活躍されたかを身近なサンプルから考察しました。
成功した人(道は様々)は社会人1年目にどのような人たちだったでしょうか?

サンプルは実サンプル(N=400くらい)ではありますが、織田一個人の周囲の人々なので偏りがあり、世の中の一般論ではないことをお含みおきください。

なおこのサンプルは富山中部高校からアクセンチュア、ネットベンチャー電通Gなどで接した人々が対象です。特にこの中の一つの集団である1990年代のコンサル会社は変人の塊でした。私もご多分に漏れずその一人ですが(笑)、この変人集団は様々な成功者がでています。


<Common Factors of Those Succeeded Persons are,,,>

1. 個性的 ( Unique )
2. 開放的 ( Open Minded )
3. 自立 ( Independent )
4. 楽観的 ( Optimistic )
5. 動機 ( Motivated )
6. 健康 ( Healthy )


おもしろいことに、この観察には日系大手で保守的である日本のメガバンクもサンプルで考慮されています。これは大手銀行の60代の先輩からうかがった話なのですが、保守的なメガバンクでも年配になって出世した人には若いときに元気すぎる人が多かったと。彼が言うには若いときに何か他と違ったことをしているちょっと変わった人が結局出世したと。


個性はいつの時代でも武器です。日本や東南アジアの教育は儒教の思想があり礼儀正しい一方で、集団のスタンダードに合わせようとしすぎるあまり個性がなくなる弱点も持っています。
しかし本来これらは対立することではなく、集団としての規律を守りつつも、自分のアイデンティティは忘れずに守ることも大切だと思います。

 

さて社会人1年目ですが、ここは「基礎固め」が大切だと思います。


<基礎固めとは?>


ビジネスのイロハを覚える
約束を守る
コミュニケーションをしっかりする
失敗はする!対処が大切
言い訳をしない
「気が利く」はどこでも使える武器!
遠慮はしない
目立つこと、違うことを恐れない(日系大手でも)
社長になったつもりで仕事する


最初は少し習慣になるまでエネルギーを要するかもしれませんが、慣れると毎日の当たり前になります。


ここでいくつか質問にもあったテーマをピックアップすると、自立することと人に頼ることのバランスが難しいという意見がありました。
確かにその通りで自分でどこまでやり、どこから人に頼るのかは難しい所ですが、1年目で本日ここの来ている人の性質を考慮するなら、人に聞いたほうがよいです。
というのも自分でやっても知識や経験が足りない時はアウトプットは出ません。人に教えてもらわないとできないという状況が多いと思います。それを自分でやろうとして試行錯誤するよりは、分からないポイントを的確に周囲の人に聞いて教えてもらって先にすすめたほうが良いです。人にものを聞きすぎると迷惑ではないか?と思っている人はだいたい迷惑でないことが多いです(笑)。



それと最後にあげた「社長になったつもりで仕事する」という観点は新卒だろうが管理職だろうが全員がその志があれば周囲で起こるすべてのことが勉強になります。
いろいろな部署の人と仲よくなり、隣ではどんなことをやっているのか?ということは一緒に仕事をするときには大切な情報になります。そういう観点で見るなら研修でいろいろな部署を回る会社はその全貌を知る数少ない(多分唯一?)の機会なので、好奇心をもって研修を受ければ多くの情報を吸収できると思います。


後々に成功する人というのは、例えばこのような視座の高いモチベーションを持っている人です。同じ時間に同じことをやっていても吸収する量は全く異なるようになります。

 

<より具体的には>


仕事の早さ>仕事の完成度
相手の期待値を少しだけ上回る
手を挙げて仕事する!
数をこなす
礼儀や常識で減点されないように
メールのレスは世界一早く
「自分」のポジションを見つける
ニッチでも1番になる
万人に等しく接する

 

より具体的にピックアップしたのが上の項目です。ここで特に強調したいのは「『自分』のポジションを見つける」です。
人にはそれぞれ個性がありタイプがあります。野球で例えるとMLBの大谷選手みたいにピッチャーもやってホームランも打ってみたいなのは、本当に理想ですが全員がそうはなっていないです。そのような中で自分の特徴を把握し、どのポジションでやっていくかを決めることは大切です。
野球の世界は試合に出れる選手数が非常に少なく競争も激しい中、みんなが大谷選手みたいになろうとするのは現実的に難しいです。そのような中ワンポイントの左投げのリリーフ投手などが10年以上在籍するという例が多々あります。
「私はこの分野でやっていく!」、「ここではニッチだけど1番で誰にも負けない」。そういう特徴を見つけ武器にするために一生懸命やる人は強いのです。


 

<個人的なアドバイス


細部に神は宿る
凡事徹底、継続は力なり
「個性」という武器を忘れない
言い訳しない



情報も若干多めになったので、織田から最後に4つだけに絞りました。時にイノベーションとか大変革も必要ですが、決まった目標をこつこつやることは実は簡単で最も難しいことの一つです。小さなことの積み重ねは容易に逆転されない最もシンプルで強力な戦略です。

大きなことを成し遂げるには膨大な努力や時間がかかります。例えば英語の習得には2000時間程度必要とされますが、それは少しずつ毎日のように続ける以外の方法はありません。仕事もそういう要素があります。
(ついでに言うと若いうちに英語の勉強をしましょう!)

 

今回質疑応答でも分かったのですが、「失敗」をおそれて質問する方が多いように思えました。しかし失敗は必ずしますし、それはしょうがないことです。
私は自分の意思決定は3-4割にエラーがあると想定しています。10割にすることは原理上無理だし、あまり精度を上げようとしすぎても時間がかかりすぎます。なので3-4割の失敗を計算に入れて、それが起こった時に速く気づいて修正をする準備をしています。

 

最後に野球選手として監督として解説者としてご活躍された野村克也さんの著書から一言ご紹介しようと思います。



「失敗」と書いて「成長」と読む(野村克也


母子家庭のテスト生から三冠王、そして引退してからも名監督、名解説者とのなった「ノムさん」は著書も多く多くのメッセージを若者に残してくれています。
よかったらGWの間にも読んでみてください。


楽天ブックス
https://books.rakuten.co.jp/rb/16301162/

amazon
https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%8A%E9%81%94%E3%81%AE%E6%8A%80%E6%B3%95-%E9%87%8E%E6%9D%91-%E5%85%8B%E4%B9%9F/dp/4534057881/ref=asc_df_4534057881/?tag=jpgo-22&linkCode=df0&hvadid=342357386046&hvpos=&hvnetw=g&hvrand=6454335455099969618&hvpone=&hvptwo=&hvqmt=&hvdev=c&hvdvcmdl=&hvlocint=&hvlocphy=1009461&hvtargid=pla-912213565650&psc=1&th=1&psc=1

 

PS
本題とは関係ありませんが、最初のお給料をもらったと思いますがお世話になった人に何かプレゼントを送ってもらってはいかがでしょうか?
男性ならお酒でもよいし、女性ならランチにお誘いするでもよいと思います。5月には花の日、6月には父の日があるので恥ずかしい時にはそういう機会をいかしてもよいかもしれません。
ぜひ忘れないようにカレンダーに入れておくと良いかなと思います。(Goodfindの卒業生はこういうことを忘れずに実践する人になってほしいです。)

”バグプログラム”~コンピューター?人間?~

今回のテーマは『バグプログラム』についてです。

 

『バグのあるデータをもとに、バグのあるプログラムを走らせると誤った結果を導く!』

 

日頃PCやスマホで作業していると、こういうことってありますよね。

実は今回の話は私たち人間のことです。
以下のように読み替えるとどうでしょうか?

 

「バグのあるデータ」=誤った情報
「バグのあるプログラム」=誤った推論
「誤った結果」=誤った意思決定

 

つまり言い換えると、

「誤った情報をもとに、誤った推論をすると、誤った意思決定をする」

ということになります。

 

日頃我々は多くの情報に出会っていますが、フェイク情報や誤った解釈によるニュース、ウケを狙っただけの記事など、もうわけが分かんなくなっていますね。
情報の発行体にはバイアスが入ります。その人の知識や経験はもちろん、好みや利害など意図的に入ることも多々あります。マスメディアもご多分に漏れずにそれにあてはまり、多くはオーナーである株主にとって有利な情報のみを発信します。(大手メディアの株主見ると怖くなります!)


またそもそもですが「正しい情報」とは何でしょうか?「正しい」という形容詞には「基準」が存在します。その基準をもと「正しい/正しくない」と判断していますが、同じ事象についても「基準」がことなると「正しい/正しくない」は変わります。
これを客観的なものとして考え、物事には客観的に「正しい」ものがある、と解釈することは人間のバグです。さらに誰かが正しいものを知っていると思うこともバグです。

これが人間の持つ「バグのあるプログラム」です。

人間には推論時にバグがはいることは、この例だけでなく実は頻繁にあります。
例えば

 

「大人ならばこれは分かる。しかし彼は子供だから分からない。」

 

この推論は”論理的には”正しくないです。”命題論理”(数学用語)という観点で解釈すると、大人ならば例外なく分かるが、子供については分かるかもしれないし分からないかもしれない、となります。

もう一つ例をあげましょう。

 

「就職先は、”好き/嫌い”と”得意/不得意”のどちらで選べばよいですか?」

 

この聞き方は「AかBか、どちらか?」という聞き方をしています。しかし2つの選択肢があった時に答えは一つであると考えます。(このことを”排中律”と呼びます)

しかし内容的には「就職先は、”好き/嫌い”も”得意/不得意”も両方大切である」と考えることが自然ではないでしょうか。

このように論理的に考えているつもりが、どんどん誤った結論に至っているということは実は頻繁に存在します。

以上に対処するためにはすべきことは以下です。

 

(1)インプットとする情報を精査する
(2)論理について学習する

それぞれ参考になりそうな記事をブログに書いています。お時間のある時にでもご覧いただき参考になれば幸いです。


<Goodfindブログの織田の記事>

 

 

 

 

オンライン講師のヒント

コロナの自粛により、オンラインで講師をはじめて1年になりました。
最初は試行錯誤からのスタートでしたが、一年かけて学んだことを共有したいと思います。
これからオンラインで話をする方のご参考となれば幸いです。
 
最初にオンラインで行った時に、想定と異なっていたことを共有します。
 
・対面のオフラインと異なり相手の顔が見えない不安がある
・相手の反応が分からないのですごく話しにくい(そして、なんか寂しい)
・話す速度や内容の配分ペースが全くつかめない
・参加者の中での真剣に聞いている人と、ながらで聞いている人の差が大きい
・聞き手の集中力を途切れないようにすることがオフライン(対面)よりはるかに難しい
 
 
<オンライン講義のコツ>
 
(1)開始前後10分が大切!(第一印象が大切)
・参加者との距離を縮めるため最初に明るくフレンドリーにする
・カメラに映る範囲での容姿、服装を整える
・ZOOMやteamsの背景画像を工夫し、テーマや参加者、自分の服装に合わせたものを選ぶ
・口調は丁寧さmaxで、後から聞いても恥ずかしくないように
・参加者の情報を事前にチェックし、この人たちの参加の目的や興味について話の中で漏れないようにする(当然メモが必要)
・話す内容について最終チェックし、最低限話すべき内容をメモでまとめておく
・最初に上手にアイスブレイク チャットでこんにちは!など
・チャットを上手に使ってインタラクティブになるようにすると参加意識が高まりやすい
そのために最初に一言ずつ挨拶をしてもらうと2回目の書き込みがしやすくなる
 
(2)環境面での工夫
・別アカウントでログインし参加者の見ている画面を見えるようにしておく(スマホでも十分)
・ツールに慣れる(チャット、画面共有、共同ホスト、ミュート、、、)
・照明は大切なのでリングライトみたいなものを購入して使う *amazonで2000円程度でも問題ない
・マイクを工夫して声が良くなるものを使用する *いろいろ使ったけど普通のSONYスマホのヘッドホンが良かった
 
(3)運営上の工夫
・なるべく自分の顔を見せる(たぶん人の顔があったほうが対面に近い感覚になる)
・できれば話す人とは別に運営者がいるとスムーズ(自分は一人でやってるけど、、)
・適宜質疑応答の時間を設けるとインタラクティブな雰囲気ができる
・質疑応答は挙手にするとハードルが高くなるので、チャットでダイレクトメッセージにすると質問しやすくなる
・参加者にビデオをオンにしてもらうようにお願いできると反応が分かってやりやすい
・はっきりと話す。普段よりは緊張のため早口になりがちであるが、合間やゆっくり話すことで強調点がわかるようになる
・英語で話す場合はナマリや癖があったり、聞く人があまり上手でなかったりもあるので、はっきり区切って丁寧に
 
 
 
最後になりますが講師の視点からの感想をまとめてみます。
話すほうが慣れていると参加者の反応が非常によく見えます。(!注意!)
 
あくびすると、100%わかります!
肘をついているところが見えます!
youtubeなどを見ながらクスクス笑っている人、ばれています!
 
でも、あくびをしても肘をついて聞いていても、カメラをオフにして見えないより個人的には良いと思います。
このあたりは対面で授業や講義で登壇している時と同様で、たくさんいるから分からないからと思っている人は考えを改めてください。
 
まとめは以上です。
 
これを見ている方が話す側になる時に参考となれば幸いです。
 
 
 
 
 
 
 
 

情報の取り方と解釈のノウハウ

 ネットに無限に情報が氾濫する時代に我々はどのように対処するか?

今回はこれをテーマにお話したいと思います。

 

「どれが正しい情報?」

 

基本的には正しい情報はないと思ってください。そもそも「正しい」という言葉が正しくありません。屁理屈に聞こえるかもしれませんが、絶対的に正しい情報というものは存在しません。「正しい」という概念自体が主観的な判断基準によるものだからです。

 

主観的な判断基準による以上、同じ情報がある視点では正しく、別の視点では正しくないということが存在します。例えば宗教戦争などは仕掛けたほうとしては正しく、仕掛けられたほうとしては正しくないことが多いでしょう。そういう状況なので我々は判断に迷うわけです。

 

ここに対処するためには、まず判断基準を自分で持てるように基礎知識を付けることが大切です。基礎知識自体にも実はバイアスがあるのですが、まず世の中一般的である「常識」(注、これは常に正しいわけではない)が何であるかを理解し、それを批判的に解釈して、時には解釈も変えながら、判断していくほかないと思います。

 

あとは情報はなるべく発信者が特定できて第三者に加工されていない一次情報を重視してください。著者が実名であり一定の社会的立場にある人なら責任をもって発信しているはずなので、他の匿名の無責任な情報とは質が異なります。

 

気を付けないといけないのはニュースやマスメディアで、これらは大衆向けに関心があるように加工しています。例えばコロナや台風などについても常にネガティブな情報を中心に放送し視聴者の関心を高めようとしています。その方が人の関心を惹きつけて視聴率や視聴時間を上げられるからです。

 

あと書籍についても注意が必要です。大手の出版社から出ている分厚い本は、なんかカッコ良さそうで読むと賢くなりそうな気がします。しかし事実として10年経って残っている本は一部です。本も毎年膨大な数が出ており生き残るのは至難の技です。そのような中長く読まれているものは、やはりそれなりの内容があると言えるでしょう。

 

良くない本のパターンは今の時流になりすぎていたり、サブタイトルに「**流」とか、「欧米で流行った」とか、変な売り込みばかりが目立つものです。一瞬良いようにも見えますが、単にマーケティングがうまくいっただけのこともあるので内容をしっかり精査することが大切です。

 

それとニュースに関しては、なるべく複数の情報ソースを見ます。それも異なる立場の媒体をなるべく取得するようにすると、全体としてその情報がどういう位置付けでどう解釈されているか理解できます。

 

具体的には日本のニュースばかりではなく、中国サイドとかロシアサイドとか様々な角度からニュースを見れば偏りが少なくなるはずです。これに関しては欧米の大手のメディアばかりを見るのは良くないです。西側の情報はほぼ同じソースを使い同じような立場のポジショントークが多いので、中東とか共産圏とか異なった立場の情報を取得すると良いと思います。

 

海外のメディアには以下のようなものがあるのでご参考にして判断してみてはいかがでしょうか。

 

 

新華社通信(中国)*日本語

http://jp.xinhuanet.com/zhuanxian/sj.htm

 

DW News (ドイチェ・ヴェレ)
https://www.dw.com/en/top-stories/s-9097

DW News - YouTube

 

TRT World (トルコ)

https://www.trtworld.com

TRT World - YouTube

 

Press Trust of India(インド)

http://www.ptinews.com/

 

Apple Daily(香港)

https://hk.appledaily.com/engnews/hotpick/

 

 

sputniknews(ロシア)
https://sputniknews.com/

Sputnik - YouTube

 

 
 

NTDTVJP

NTDTVJP - YouTube

 

Al Jazeera English (アルジャジーラ)

Al Jazeera English - YouTube

 

CNA (アジア)

CNA - YouTube

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(参考)◆2021年 世界はどうなる?(新春の雑感) ーGoodfind講師ブログより

https://goodfind.hatenablog.com/entry/2021/01/15/142041

 

より詳しい地政学的な世界情勢については過去の動画等で見ることができますので

よかったら参考にしてください。

 

Youtube

◆『米中戦争、人工知能、格差、世界はどうなる?』-起業家で世界で教える教授の話

https://www.youtube.com/watch?v=RHN3fKXMUUE