Goodfind講師ブログ

次代を創るビジネスリーダーのためのキャリアサイトGoodfind

「将来有望な分野や業界は?」  (キーワードその1「食」)

個人のキャリアを考える人からよく受ける質問です。私自身、未来が見えるわけではありませんが、日常生活を普通に観察してみてわかることもあります。
 
例えば現在、世界には約72億人が地球上に存在しますが、いろいろな国際機関の試算によると2050年には90億人とか100億人とかになると予測されています。
 
そうなると当然のことながら、人間が増えるわけですから原始時代の生活に戻らない限り、それ相応の「衣・食・住」が必要になります。
このうち特に「食」については人間の生存にとって必要なものであるので、これから増えていく人口の分を、追加で生産する必要があります。つまりマクロ的な経済的視点では、食料品に関する業界は72億から90-100億に増えていくわけです。
 
 
食料が必要になるので、食料品メーカーは全体として当然多くの売り上げを計上することになります。その中の会社が日清であるか味の素であるかは中長期では予測できませんが、少なくともどこかの企業は(海外かもしれない)、大きく伸びることが予想されます。
 
一方食料品が現在の方法や技術だけで90億分作られるためには、現在の農業のやり方では農地も足りず、また生産も追いつかないため、新しい農地開発や農業の方法が必要になります。つまり何らかのイノベーションを起こさないといけません。
 
イノベーションの範囲は何も科学的な品種改良や遺伝子組み換えなどばかりではなく、農業のやり方を変える、流通経路で効率化する、もしくは調理法で長期保存の方法を作るなどいろいろなやり方があり、必ずしも理系の技術者によるものはありません。
 
例えば現時点でも「垂直農場」というものがあり、都市のど真ん中で野菜や果物を吊り下げる形で栽培する方法では、面積当たりの収穫量も多く、また水を流したり浸したりするのではなく、シャワーのように噴射することで少量の水分で効率的に栽培することが実現します。





このように新しいニーズがあるところには、イノベーションが生まれる機会がり、それは何も技術だけで解決するわけでもありません。
「本当に食料が足りなくなると困る!」という状況なので誰かが何か新しいことを発明しないといけない状況では、新しい知恵がうまれ実現する余地がたくさんあります。

そのように考えれば、将来不安だからそれを避けて生きるのではなく、それを積極的に解決しようと心がけるところに新しい挑戦とイノベーションが生まれ、それで人類は進歩していくのだと思います。


それはそうと、今日は七夕ですね!
空を見て新しい世界を想像しながら、未来を作る夢を見てみてもよいのではないでしょうか。

。。。(2015/7/7)