ネットに無限に情報が氾濫する時代に我々はどのように対処するか?
今回はこれをテーマにお話したいと思います。
「どれが正しい情報?」
基本的には正しい情報はないと思ってください。そもそも「正しい」という言葉が正しくありません。屁理屈に聞こえるかもしれませんが、絶対的に正しい情報というものは存在しません。「正しい」という概念自体が主観的な判断基準によるものだからです。
主観的な判断基準による以上、同じ情報がある視点では正しく、別の視点では正しくないということが存在します。例えば宗教戦争などは仕掛けたほうとしては正しく、仕掛けられたほうとしては正しくないことが多いでしょう。そういう状況なので我々は判断に迷うわけです。
ここに対処するためには、まず判断基準を自分で持てるように基礎知識を付けることが大切です。基礎知識自体にも実はバイアスがあるのですが、まず世の中一般的である「常識」(注、これは常に正しいわけではない)が何であるかを理解し、それを批判的に解釈して、時には解釈も変えながら、判断していくほかないと思います。
あとは情報はなるべく発信者が特定できて第三者に加工されていない一次情報を重視してください。著者が実名であり一定の社会的立場にある人なら責任をもって発信しているはずなので、他の匿名の無責任な情報とは質が異なります。
気を付けないといけないのはニュースやマスメディアで、これらは大衆向けに関心があるように加工しています。例えばコロナや台風などについても常にネガティブな情報を中心に放送し視聴者の関心を高めようとしています。その方が人の関心を惹きつけて視聴率や視聴時間を上げられるからです。
あと書籍についても注意が必要です。大手の出版社から出ている分厚い本は、なんかカッコ良さそうで読むと賢くなりそうな気がします。しかし事実として10年経って残っている本は一部です。本も毎年膨大な数が出ており生き残るのは至難の技です。そのような中長く読まれているものは、やはりそれなりの内容があると言えるでしょう。
良くない本のパターンは今の時流になりすぎていたり、サブタイトルに「**流」とか、「欧米で流行った」とか、変な売り込みばかりが目立つものです。一瞬良いようにも見えますが、単にマーケティングがうまくいっただけのこともあるので内容をしっかり精査することが大切です。
それとニュースに関しては、なるべく複数の情報ソースを見ます。それも異なる立場の媒体をなるべく取得するようにすると、全体としてその情報がどういう位置付けでどう解釈されているか理解できます。
具体的には日本のニュースばかりではなく、中国サイドとかロシアサイドとか様々な角度からニュースを見れば偏りが少なくなるはずです。これに関しては欧米の大手のメディアばかりを見るのは良くないです。西側の情報はほぼ同じソースを使い同じような立場のポジショントークが多いので、中東とか共産圏とか異なった立場の情報を取得すると良いと思います。
海外のメディアには以下のようなものがあるのでご参考にして判断してみてはいかがでしょうか。
新華社通信(中国)*日本語
http://jp.xinhuanet.com/zhuanxian/sj.htm
DW News (ドイチェ・ヴェレ)
https://www.dw.com/en/top-stories/s-9097
TRT World (トルコ)
Press Trust of India(インド)
Apple Daily(香港)
https://hk.appledaily.com/engnews/hotpick/
sputniknews(ロシア)
https://sputniknews.com/
NTDTVJP
Al Jazeera English (アルジャジーラ)
CNA (アジア)
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(参考)◆2021年 世界はどうなる?(新春の雑感) ーGoodfind講師ブログより
https://goodfind.hatenablog.com/entry/2021/01/15/142041
より詳しい地政学的な世界情勢については過去の動画等で見ることができますので
よかったら参考にしてください。
<Youtube>
◆『米中戦争、人工知能、格差、世界はどうなる?』-起業家で世界で教える教授の話
https://www.youtube.com/watch?v=RHN3fKXMUUE