Goodfind講師ブログ

次代を創るビジネスリーダーのためのキャリアサイトGoodfind

在宅ワーク2年目で見えてきた課題

2020年の3月から現在まで2年弱の在宅勤務を送ってきた中、良い点や悪い点、課題などが見えてきたので自身の備忘とまとめのためにこちらに記事にしました。
 
良い点と悪い点について、ざっと一般的なものを列挙すると以下のようになりました。
 
<良い点>
ミーティングは効率的に30分単位で切り上がるようになった
移動する時間がなくなった
通勤もないと非常に楽である
家庭の時間が増えると家事はしやすい
小さな子供がいる家庭は送り迎えなどしやすい
地方に住みながら都会の仕事ができる
外国にいても仕事はできる
海外との交流も多くなる
様々なwebinarに参加することができる
自炊で健康的な食生活を送れる
様々な点で自由度がふえる
 
<悪い点>
運動不足になる
気分が晴れないことが多くなる
家庭にいることで家族の仲が悪くなることもある
人恋しくなることがある
新しい情報が入らなくなる
新しい出会いも生まれにくい
仕事の範囲が非常に限定される(活躍の場が減る)
他の社員、とくに違う部署の社員のことを知らない
目の疲れと肩こりや腰痛がひどくなる
全身の筋力と心肺機能が衰える
SNSを活用しないと仕事以外では孤立する
 
 
このうちいくつかの点をピックアップしてみたいと思います。
 
<良い点1>仕事が効率的になった!
 
ミーティングは最短だと15分とかで終わるようになりました。
特に社内のミーティングはどんどん短くなり、結果として労働時間も短くなった傾向があると思います。
クライアントとの打ち合わせも、以前であれば例えば自社から30分で移動して1時間話して30分かけて帰社するとトータルで2時間かかりますが、これが30分で終わるなら生産性は4倍になったことになります。
また海外とのミーティングはもっと効率的で飛行機に乗って移動してホテルに泊まって、、、ということが一切なくなり、国内と同様30分という単位で終わるようになりました。
 
<良い点2>家庭の時間が増えた!
 
これまで通勤に時間を使ったり、朝早く出たりすることがなくなりました。自宅で家族といる時間が増え、子供やお年寄りの世話をすることも可能になりました。特に小さなお子さんがいる家庭では送り向かいがお母さんとお父さんのどちらもできるようになったことは、大変革といってもよいのではないでしょうか。
それと家で家族で一緒にご飯を食べる機会が増えたりとか、少なくとも一緒にいる時間は確実に多くなりました。
 
<悪い点1>極度の運動不足で体調が悪くなったり、不機嫌になったりする!
 
私は普段名古屋の自宅で仕事をしていますが、10月から時々東京に出てオフラインで人と会うようになり特に感じたのは、全般的な体力の衰えです。
物理的に移動する距離はFitbit(デジタルウォッチ)の万歩計を見れば明らかですが、在宅勤務の時とオフライン生活では倍くらい歩く量が変わります。
都会を一日歩いていると、大したこともしてないのに夜になるとかなり疲労感を感じたときには、これはちょっとまずいぞ思いました。
 
普段は週2回のジムと週末のテニスをしているのですが、それでも体力が維持できないのはそれ以外の時間にあまりにも座っているだけで体を動かしていないからと想像されます。
 
 
<悪い点2>新しい情報が入ってこない!
 
オンラインで多くの業務は効率的になりましたが、一方で新しい情報や人から受ける刺激の量が対面と比べて圧倒的に少なくなります。
普段の仕事はオンラインは効率的ですが、新しいことを始めたり、スキルや知識の移転だと、そこは対面のほうがよいことも多々あります。特に形式的でない知識や言葉で表現が難しい仕事の哲学みたいなものは一緒にいてなんとなく温度を感じながらのほうが肌にしみこんでいく感覚があります。
 
そういう意味では在宅勤務で最も困るのは若い社会人の人たちです。まだ学んだり覚えることが多い時に最小限の業務を行い、また教育も指示もフィードバックもオンラインだと情報が少なくなります。
例えばうまくいかない時に、オフラインであればちょっと聞いたり手を貸してもらったりすることすぐに憶えられることも、一人だといつまでもできないまま悩んだり、失敗した時に一人で落ち込んだりしても誰も気づいてもくれません。
 
実際に2020年には多くの人からキャリアの相談があり、仕事がうまくいかないとか、今の仕事にモチベーションがなくなってきたという方がメッセージを送ってきていました。
 
 
最後に上記の悪い点を解消するために、以下のことが良いのではと思います。
 
 
<今後のワークスタイル(案)>
(1)オンラインとオフラインをうまくmixさせる
基本業務はオンラインで効率的に。ただしプラスアルファの知識や新しいネットワークのためには定期的に人と直接会うことも大切。
 
(2)運動を定量化してモニターする
AppleWatchやFitBitを使えば運動量や体調をモニターできるので、しっかり数字で歩いている量などを記録すると目標管理によいと思います。
私は個人的に健康維持のためには一定時間外に出て太陽にあたって歩いたリスことは仕事にとっても必須だと考えています。別にそれがなくとも普通のことはできますが、より創造的になったり、長い間よいコンディションでいるためには、身体の健康は頭脳のためにも必要です。当たり前ですが「食事・睡眠・運動」の自己管理をしっかり行うことがより重要になってくると思います。
 
(3)ネットで人と出会ったり交流するスキルを磨く
慣れれば多くのことはオンラインでできるようになるはずです。それには少し時間がかかるかもしれませんが、それができるようになれば、効率性ではこちらは強みになります。
SNSの利用やwebinarなどへの積極参加により、どんどん自身の世界を広げることができれば、その可能性はオフラインの世界よりもはるかに大きくなります。
特に若いビジネスパーソンはどんどん積極的にいろいろなところに出かけていかなければなりません。そうしないと将来の成長機会が失われるので、今の目の前のことが終わったら仕事終わりでは将来伸びしろのない人になりがちです。
 
(4)仕事とプライベートのバランスをはかる
在宅勤務では場所が同じなだけに公私の切り替えが難しくなります。そうなるとプライベートでも落ち着かなかったり、反対に仕事の時にやる気にならなかったりするので、時間でくぎったり、場所を分けたり、PCやスマホのアプリをオフにするなど切り替えが上手にできるようなルーチンなど持つことが大切です。
 
 
 
これらのことも、もうあと数年たってオンラインの生活が当たり前になれば、心理面での不安などは徐々に解消していくと思います。新しいワークスタイルは決して悪くないと思いますが、時々その長所と短所を考えながら自分に適したことを見つける時期であると思います。