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「優秀さ」とは何か?

**さんは優秀だ!

ぜひ周囲からそのような評価をいただきたいものですが、そもそも「優秀さ」とは何でしょうか?

私はこの「優秀さ」というものがはっきりしないと、決して優秀にはなれないと考えています。目標がわからないところには、行きつくことが難しいのは原理的に明らかです。

このテーマを無視して、勝手におのおのが自分の思う「優秀さ」を解釈して、違う方向に進んでいき思ってる結果にいたらないというのは、傍目で見ていてよくわかることがあります。

例えば、現在この文章を読んでいる立場の一つとして就活生にとっての「優秀な人」とは、率直に言って自分が行きたいと思っている会社の内定を持っている先輩でしょう。

 

ところが、その人が世の中全般で優秀かというと必ずしもそうでなく、あくまで学生同士の評価による、しかもかなり偏った判断であることも多々あります。しかもこの傾向は偏差値の高いといわれる高校出身の、さらに偏差値の高い大学生ほど顕著で、だいたい多くの方々の志望先は「外コン、外銀、商社」の3つに集約されるようです。

例えばコンサル会社の内定者は優秀でしょうか?またはコンサル会社に勤めている人は優秀でしょうか?
これは「コンサル会社に通ることが優秀である」という物差しでは優秀ですが、これは物差しの一つであって、それ以上でも以下でもありません。

たとえばコンサル会社の選考で落ちても、事業家として優秀な人はたくさんいます。彼らは自ら商品を開発し売っています。コンサル会社の人にはないスキルがあり、事業家としては彼らのほうが優秀です。

 

または就活なんか全くしないで、学生時代から起業して卒業前にしっかりとした会社の経営者になっている人も優秀ですし、NPOなどの課外活動で活躍し多くの人に慕われている人も優秀です。

 

実は「優秀さ」には様々な物差しがあり、自分にあっている物差しを見つけてその分野で「優秀さ」を目指すことが成功のための秘訣です。

しかしながら、織田の周りの人は学生も社会人も良くも悪しくも似たような物差しを持っている人が集まる傾向があり(苦笑)、限定的な物差しでは上述のような特定の業界なり会社にいることを優秀と判断することが多いと思います。

 

そもそもその動機はどこから来るのか?これはフランクに話すなら、多くの人は「あの人は優秀だ!」と思われたいような会社や組織に所属したいのです。それにより自分の努力なり地位なりを認めてもらい、将来もそれで保証されたいという本能が働いています。
この”認めてもらいたい本能”が、周囲の現在の物差しに適合するように判断しているだけです。

それ自体は生物として自然なことで全部を否定する気はありませんが、本当の問題は仮にそれを実現できたとして本当に優秀で今後も求めるキャリアなり人生が待っていますか?ということです。

例えば20-30年前なら銀行に入って真面目に働いていれば、多少残業は多いにしても世の中から立派な仕事と思われ、安定した高収入が保証されました。

その後銀行は1990年代より大手までも大統合と大合併が起こり、多くの店舗や銀行名も消滅しリストラもたくさんありました。さらにこれからはフィンテックやデジタル通貨などの挑戦を受けます。

昔であれば1円の違いも許されない銀行の支店で、マニュアル通り真面目にしっかり遂行することが「優秀さ」でしたが、これからは新しい時代に対応して、新規のサービスを作ってくことが「優秀さ」となります。

 

現在は大手もベンチャーも新規事業を作ることの大切さを説いており、それが求められる新しい「優秀さ」となっていますが、これは以前の「優秀さ」とはかなり異なったものとなっています。

それに適応できない大型で硬直的な組織はプライドは高いですが、どんどんダメになり、末路はかなり悲惨な状況になることは想像に難しくありません。

現在のコンサル会社の優秀さは、アウトソーシングされた仕事をしっかりドキュメントに落とすことで、事業を作ることではありません。
これは自分がコンサルタントであり事業家なので自身の経験上の話でもありますが、一般市場で商品を作り、自分の責任で売ったことのない人が実業家になることは難しいです。
ある程度決められたテーマについてヒアリングして、資料に作ることがコンサルタントの優秀さですが、このスキルでは例えば営業やアイディアを商品化するという点では全くの素人です。
なので例えば起業したり新規事業を始めても、まったく売り上げが立たないという痛い経験をして自らの限界を知るという結果になることが多いと思います。

 


このようにいくつかの例でお話ししましたが、結論は「優秀さ」には様々な種類があるので、これを世の中に一つだけある絶対的なものと考えないことが重要です。

Goodfindでは、様々な人の可能性を発見し実現する場所になりたいと考えています。
それぞれの人の持つ「優秀さ」を見つけるためには、多くの人や会社に出会ってそのなかでいろいろやってみることが一つの手がかりになると思いますので、ぜひイベントなどで様々な人の話を直接聞いたり会ったりして、自分の「優秀さ」を発揮できる場所を探してほしいと思っています。

 

 

世の中について少しでも自分の頭で考えてみたい方は、以下のセミナーでお話ししますので耳だけでよいので聞きに来ていただけると嬉しいです。


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