言うまでもありませんが、採用において候補者(新卒&中途)の能力や適性を判断することは非常に重要です。これに関するDMの質問が大変多いので、私なりの長い経験則を少しまとめました。
特にGoodfindの創設からもう17年、毎年数千人の国内外のトップ学生や中途候補者と接していると、一定の法則はあると考えています。
最初に面接前に確認するのは履歴書や職務経歴書ですが、そこだけでは測れない相性や潜在スキルなどが存在します。特に新卒は実績がない分、適性が判断しにくく、また中途では前職で受けた影響が、転職後に及ぼす部分が大きいと思います。
また履歴書の見方としては「いつの時代の実績か?」は気にします。同じ企業でも2000年前後の氷河期に入社した人と、最近の売り手市場で入った人の競争率は異なりますし、社内における仕事のプレッシャーや労働環境も異なるからです。
さて採用面接で見るべきポイントは以下の4つです。
1)対人スキル ― チームへの順応力、社会や他人への関心
面接では、話の内容だけでなく、候補者の話し方や聞く姿勢を観察します。話している内容以外にも、話す時の表情からみえる共感、理解、関心など人という生物の純粋な反応を注意深く見ます。
たとえば、相手の話に相槌などの反応しながら聞く「傾聴力」は非常に高度なヒューマンスキルです。また聴くときに、こちらの話をどれくらい理解しているかは表情に現れます。
分からない時には分からないことを示す反応は、それはそれで素直で悪くなく、そういう場合にもしも質問が出たならば良い行動です。
この要素は仕事の内容とは直接関係はありませんが、どの仕事でもパフォーマンスに大きく影響があり、具体的には協働作業や顧客対応に直結します。
2)動機の強さや行動力 ― 過去の行動が未来を語る
積極的に質問するとか、何かをやってみたいという動機は、活動の源となるエネルギーです。これを判断するために過去のエピソードを聞いたりしますが、必ずしも大きな実績がなくとも、その話をしている熱量や真剣さからある程度判断できます。
どんな小さなことでも自分で決心してやり切ったことは、その後の人生でも自信になることが多く、それは話している時の表情に現れます。本当にやり切った満足感がある人は、その後多少の困難があっても乗り切れることが多いです。
それと、何かこだわりがあること、これも重要です。「自分が***がすき/やりたい」はエンジンになる部分なので、その話は長くなっても、しっかり聞いてあげましょう。
3)価値観と人生観 ― ゴールや組織との相性を判断
個人と組織の価値観が一致することは長く働く組織ではより重要になります。これは「企業カルチャー」という概念にも含まれます。
何も会社のカルチャーブックとか、企業理念などの形になっている物ばかりでなく、人との相性、なんとなく感じる居心地の良さというのも大切です。
業界やプロジェクトにより、この要素の重みは異なり、一般的には長く一緒にいる組織では価値観が近いことが望ましいです。
そういう意味ではプロフェッショナルで期間限定の場合は、それほど重視する必要はなく、その反対の終身雇用の日系企業などは、この要素が高いほうがよいでしょう。
具体的な評価手段として、複数のベテラン社員と面談するとか、ランチ会などから判断することもあります。
4)基礎脳力 ― 未知の分野で差がつく本来の“思考力”
面接では特定のテーマに対して、候補者の思考力、判断力や推論の力がどれくらい持ち合わせているのか判断します。
これまでの経験による専門知識は重要ですが、新卒の場合まだ経験の絶対量が少ないので、より基礎的な素養をより重視すべきで、「その場で考えて即興で回答する力」は大切です。
そのためには、「知識がない分野」での曖昧な質問から判断すると良いでしょう。
新卒の面接でも、最近はケース面接を採用しているところがありますが、ここで重視すべきポイントは回答内容ではなく、その回答にいたったプロセスの評価が必要です。緊張していて時間的に余裕がない時に、課題の本質的な分析をして、自分の言葉で説明する力は非常に現場でも役に立ちます。
一方で表面的な話し方だけでの判断とならないように注意が必要です。雄弁で自信をもって話すということは大切なスキルであり資質ですが、その態度にごまかされて内容の吟味を怠ることはありがちなミスです。
話慣れている人は相手の反応を見てスラスラ話すことができますが、内容を伴っているとはかぎりません。深い考察が必要なポジションの採用の際には中身を判断できる人を同席させて、回答のプロセスの評価をしてもらうことは大切です。
実際はケースバイケースで難しいですが、以上のような観点でまとめてみました
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