Goodfind講師ブログ

次代を創るビジネスリーダーのためのキャリアサイトGoodfind

上海訪問記録(2024/12/23-27)ー中国の現在ー

豫園


上海には昨年10月に一泊だけトランジットで寄りましたが、24時間しか滞在できなかったので、改めて年末に3泊4日で滞在しました。
今回は特定の目的はなく、日ごろ全く行かない観光地を回りつつ街の様子などを観察してきました。

昨年10月の訪問時は、まだビザが必要でしたが、2024年11月30日より日本人に対してはコロナの前と同じように短期滞在にはビザ免除で入国できます。(最大30日滞在)
これは自分にとっては嬉しいニュースで、これが出た数日後には上海再訪問のチケットを予約しました。

前回の訪問で中国で快適に生活するためには以下の物が必要であることが分かっており、しかも今回は前回購入したGoogleやLINEが使えるChinaUnicomのSIMがまだ生きていたので、何も準備をせずに行ける状態です。


参考までに前回訪問の記事はこちらです。

goodfind.hatenablog.com



◆中国の生活であると良い物(もしくはないと著しく不便なもの)
VPN機能を持っている現地で通じるSIMカード *amazonで買え、日本で設定しておくと現地ですぐ使えて便利
・アリペイまたはWeChatPayの決済アプリ *日本から出国前に設定できますが日本では使えません
・中国の地図アプリ(百度地図か高徳地図)*中国語ですがなんとかなります
・翻訳アプリ(VoiceTra、Felo翻訳など) *Google翻訳は中国国内のwifiでは使えないので注意!
・流せるウエットティッシュ(おトイレ用)*上海もトイレに紙がないところは多いです

 

ネット接続は中国ではないと大変不便です。今回いくつかeSIMを試してみたのですが端末によっては設定でとまって使えないものがありました。(自分の設定ミスの可能性もあり)

eSIMは物理SIMを持ち歩かなくてよいという利点があるのですが、設定から使えないこともあるので自分は100%信用しておらず、現時点ではAmazonで物理SIMを買って使うことがよくあります。

またAliPayも自分は大丈夫だったのですが、別の端末では個人認証が通らず、決済は出来るものの地下鉄などに乗るときのQRコードが使えないという問題も発生しています。
*なぜかは不明。次回以降のために理由を知りたい

ネット接続とAliPayは生命線ともいえるくらいなので、プランBとしてWeChatPayを用意しておいたほうがよいことを再度認識しました。

AliPayとその中にある地下鉄QRコード

ちなみに普段使っている楽天モバイルは海外ローミングがデフォルトで2GB無料でついており、設定も不要ですぐに使えるので海外では重宝しています。上海市内で一部つながりにくい場所もありましたが、自分がいた南京西路から南京東路の周辺は全く問題なく接続できました。

現地での連絡用にWeChat(中国版のLINE)は事前に用意したほうが良いと思います。現地のwifiだとLINEが使えず連絡が取れなくなると困ります。。

(補足加筆24/1/8)
中国のカフェなどにある無料wifiはSMS経由でパスワードを受け取らないと使えません。したがって電話番号を持っている必要があるのですが、ない場合には店員さんにお願いすると代わりにパスワードを受け取てもらえることがあります。
中国国内でもスタバの店員さんは割と英語が通じるので、以前は毎回お願いしていましたが、みなさん笑顔で対応してくれました。

◆中国の景気や安全はどうなの?

上海の中心部だけしか見ていないので何とも言えません。しかしホテルの価格を見てみると、立地の良いそこそこのホテルでも一泊1万円程度で泊まれるので、景気がそれほど良いとは言えないと思います。実際に今回の訪問前に近隣国の韓国、香港、台湾、シンガポールなどの料金を比較してみていましたが圧倒的に上海は安かったです。


上海の街中では4日間で日本人とは全く出会いませんでした。ビザ免除のニュースで少しは人気が出るかと想像しましたが、現在中国は危険だと言われることが多いためか、観光地に行っても日本人はゼロで日本語を聞いた回数もゼロでした。

クリスマスの上海の街は色鮮やかに電飾などで飾られておりキレイでしたが、賑わいという点では少し寂しかったのかもしれません。もしくはそもそもクリスマスはそれほど大きな行事ではなく、春節や10月の国慶節ほど、人は動かないせいかもしれません。




安全面に関しては上海の街中はいつものように全く問題ありません。人が多い時などはスリなどがいる可能性はあるかもしれませんが、警官も多く人々のマナーも比較的悪くないので問題なしです。また監視カメラは非常に多く、ある意味これは安心材料です。

前回訪問した時も警官に道を尋ねたら、翻訳アプリを使って親切に道を教えてもらいました。地下鉄の乗り場には必ず荷物チェックがあり、監視の人はスマホを見ている人も一部いるようですが(笑)、総じて地下鉄の中も平和です。

地下鉄に乗る前も人々は列を作って待っていますし、この部分については10年間で相当公共ルールは徹底されていると思います。(ただし車内に入るとダッシュして席を取る(笑))

現在中国では失業など社会への不満から事件につながることが、ところどころで起きているようですが、この大都会のど真ん中ではその心配はないと思います。

◆食事や人々の生活

食事は中華系の味で、個人的に何も問題ありません。ローソン、ファミマ、セブンイレブンなどの日本のコンビニも空港はじめところどころに存在しているので、これは日本人にとっては大変便利です。
(ちなみにコンビニは中国語で”便利店”と言います)
日本のフードチェーンも充実しており、吉野家、すきやからココイチまでそろっていますし、日本の大都市と同様にスタバやマクドナルドが街中にたくさんあります。

ローカルなお店が好きでよく行きますが、こちらも注文する時に中国語しか通じないこと以外は問題ありません。注文はメニューを見て指差しすればだいたいOKですし、メニューは漢字で書かれているのでだいたい想像がつきます。

 

スマホで翻訳アプリを使えば問題なく会話できますし、どこも明朗会計でAliPayを使えば現地語で会話しなくとも問題ないです。


ちなみにローカルな食事は上海でもそれほど高くはなく、東京と同じくらいか少し安いくらいのところも沢山あります。上海は様々な国の料理もあるので高級店に行くと東京より高いお店も沢山あります。

衛生面では少し不安に見えることもあるのですが、私はおなかが強いほうではありませんが、この街でおなかを壊したことはありません。(インドでは大変でした(笑))

一品の量は日本より多めなので、大人数で行ってシェアすると多くの種類を食べれてよいと思います。なお、中国では食事をたくさん出しておもてなしをする習慣があるので、常に量は多めです。食事を残すことは失礼に当たるという日本の考え方とは違いますので、無理に全部食べる必要はありません。もちろん全部食べても問題ありません。

 

ローカルのメニュー。1元=21円なのでそんなに高くない



◆やはりEVは凄かった!
今や世界でぶっちぎりとも言える中国のEV達。中山公園にあるショッピングモールにはEVが何台も展示場にならんでおり、非常に活発な市場であることがうかがえます。
街の中もざっと見たところ2-3割がEVで、既にこれが当たり前になっている社会がありました。

ショッピングモールの地下にあるEVの展示場

◆コーヒーは激戦!

市内にはとくかくカフェが多く、どこのお店もよい香りがしてきます。上海には東京並みにスターバックスが多いのですが、ローカルブランドも競っており、様々な価格帯と店舗で提供していますが、どこもレベルが高いです。
こちらのお店は匂いにつられて店に入っていきましたが、かなり満足度高いです。

人民公園近くのカフェ(28元=約600円)



◆悪い情報もシェアします!

私は上海には慣れているということもあり、良いところも悪いところもあまり気にならないのですが、初めて行った人たちから以下のネガティブな意見もありましたので以下でシェアします。

(1)大気汚染がひどい
2010年くらいは本当にひどくて日中でも真っ白の日もありましたが、ずいぶんこれでも改善しました。でも実際訪問時の一日はAQIは150くらいの日があり、テレビ塔の上からの風景も霞みがかっていました。

 

上海のテレビ塔からの風景(少し白っぽい)




(2)路上たばこを吸う人が多い
たばこのルールは現在でも徹底されていません。深圳は若い人たちが多いせいか、そのようなことはあまりなかった記憶がありますが、上海は中年男性の路上喫煙は多く、歩行者天国をやっている南京路でもたばこの煙のにおいがします。

 

(3)地下鉄のチケット販売機は壊れていたり、お釣りが出ないことがある
今回AliPayを使えない人のために地下鉄の切符を買ったのですが、販売機がフリーズしてお金が戻らないことが2回ほどありました。現地の人はキャッシュレスでほぼ使わないせいか、故障中の機械も度々目にしました。
一度100元札をくずすために使いましたが、切符は変えたもののおつりは出てきませんでした。おつりの72元は授業料となりました。。。

 

(4)街にちらほらごみが落ちている
気になるほど汚くはないですが、日本の都市よりは多くごみが落ちています。ただし掃除する人もいるようなのでカオスの状態にはなりませんが、シンガポールなどと比べると気になる人は気になります。

 

(5)店の呼び込みがしつこく、また中国語なので全く分からない
特に飲食店の前を通ると必ず声を掛けられます。中国語を話しているので内容はあまりわかりませんが、日本人には「不辣!(辛くないよ)」というトークが多いみたいです。普通にスルーすれば問題ないです。

(6)基本英語も日本語も通じない
ただネットリテラシーが高い人が多く、翻訳アプリを開いてすぐに会話が開始されます。また外国人や観光客が多い場所でもあるので、接客は丁寧でした。
自分はコロナ自粛の間に少し中国語を学習したので、あまり翻訳アプリを使わずに会話していましたが、上海には独特のアクセント(なまり)があり、一部非常に聞き取りにくいです。(数字の”4”と”10”でよく聞き間違える)

(7)歩道を電動バイクが走っていて危ない(音がしないので分からない)
上海市内のバイクは、ほとんどが電動バイクです。したがって全く音がせず、後ろから近づいていても気が付きません。なかには歩道を走る人たちもいるので、時々びくっとすることがあります。


(8)信号が赤でも結構クルマが突っ込んでくるので注意(しかもEVだと音がしない)
中国は自動車が右側通行で、運転席も左ハンドルです。上海市内ではほぼ交通ルールは守られているように見えますが、なかには赤信号間近でも突っ込んでくるクルマもいますので注意が必要です。それとEV社が多いので、電動バイクと同様、音が静かで気づきにくいので注意しましょう。


(9)コンビニで期限が切れた食べ物でも売る(買える)
一度賞味期限の切れた物がレジが通らないことがありましたが、なんか別のQRコードを使って売ってくれました(笑)。品質には全く問題ありませんでした。

(10)外国人にはぼったくりの値段で物を売ろうとする人がいる
観光地に行くとこれはしょうがないですね。。先日、大阪で同じようなものを見ました。

(11)基本的にどこに行っても人が多い
特に観光地は時期や時間によっては大きな人の波ができます。人が多すぎて「民族の大移動」のような状態になるので、スリは注意です!

(12)ネット社会なのでネットでアプリが使えないと不便
すごく便利な一方で、これがないと不便すぎます。アプリもネット接続がないと機能しないので、接続がうまくいかない場合のプランBを持っていたほうが良いと思います。
特にAliPayは便利である一方で、ないと本当に不便極まりないです。


(13)トイレはキレイなところもあるが。。
日本トイレのクオリティは海外では忘れたほうが良いです(笑)。新しいショッピングモールなどでは問題がありませんが、それ以外ではペーパーもないことがありますので、携帯用ティッシュは必須です。できれば日本から流せるティッシュを持って行ったほうが無難です。(紙を流せないトイレもあるかも)

あとトイレに関しては、日本メーカーの「TOTO」ブランドが多かったです。上海浦東国際空港もTOTOでした。


<(参考)現地でよく使う言葉>

ニーハオ(初対面の人との挨拶+店員を呼ぶときに使う)*友人との挨拶には使わない
イーガ(「一個」食事などの注文で使う)
ハオダ(「OK!」の意味)
メイヨー(「NO」の意味)
シエシエ(「ありがとう」)