この度Goodfind監修の「コンサルの武器」という本を書きました。共同創業したスローガン株式会社のGoodfindという教育サービスで、創業以来行ってきた「ロジカルシンキング・セミナー」の内容と自分の中の論理的思考をまとめた本です。
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この本は、アカデミアの論理学の観点から実務のロジカルシンキング(論理的思考)について解説しており、特徴は以下の点です。
・そもそも判断する我々の回路がバグっていると、考えた結果が間違いになるので、そこから直す必要がある
・「ロジカルシンキング」という分野がちゃんとした範囲の特定や定義があいまいなまま、世の中に氾濫しているが、それを整理して解説している
・学問の「論理学」という体系が整った分野を、実務で使えるシーンに適用することを目的としている
・同時に「論理学」が出来る範囲や、出来ない範囲を明確にして、できな部分には無理に使わない
・「フレームワーク」や「問題解決」が論理学の中のどこに、どのように位置づけられるか明確にしている
(本文より)
・人は必ずしも、よく考えて意思決定しているわけではない
・私たちの頭の中もバグっていて、正常に動かすには脳内にあるバグを取り除かなければいけません
・コンサルティング業界で使われているのはフレームワークを使った「情報の構造化」が中心で、論理的思考のもう一つの柱である「論理的な推論」に関しては個人の力量にゆだねられている
・推論の基本形としては最小単位の「AならばBである」で、実は多くのバグが引き起こされています
・答えが決まるものばかりではない
・「すべて」と「ある」の2語を加えれば、正確に表現できる
・「ステレオタイプ病」は脳に楽だから蔓延しやすい
・数字を使わなければ、真実は見えない!
・問題解決とは、因果推論そのものである
・「相関」は帰納的な結論、「因果」は演繹的な法則
*本文では以下の専門用語を扱っています(かみ砕いているので心配不要です)
・形式論理と非形式論理
・演繹と帰納
・命題論理と述語論理
・全称命題と特称命題
・因果関係と相関関係
・二値論理と多値論理(ファジー論理)
・ベイズ統計と因果推論
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【目次】
はじめに
論理を武器にするまでのマップ
第1章_私たちはバグっている
・私たちの脳に棲みつく11の論理バグ
・論理とは何か?
・「幸せとは経済的豊かさのことである」(マークシート病)
第2章_シンプルな論理
・答えが決まるものばかりではない
・「大人ならわかるが、彼は子どもだからわからない」(前提からバグ病)
・「日本人は親切だ。彼は親切だから日本人だ」(それだけじゃない病)
・「選ぶなら得意な仕事か、好きな仕事か」(二択病)
・「彼も彼女も青い服を着ている。今年は青が流行っている」(一般化しすぎ病)
<CASE>この薬を飲んだら、病気が治った!
<CASE>4枚カード問題をもう一度考えてみる
第3章_現実世界の論理
・「またフェイクニュースだ。ネットの情報は間違っている」(ステレオタイプ病)
・「すべて」なのか、「ある」なのか?
・論理の道具はそろった!
第4章_複雑さと構造化
・なぜ、情報の構造化が必要なのか?
・「売り上げアップには単価と数量が論点だ」(フレームワーク病)
・フレームワークについての誤解
・数字と構造を結びつける「フェルミ推定」
第5章_数と解釈
・「降水確率は50%だ。だから今日は傘はいらない」(大きさオンチ病)
・「大きさオンチ病」に対する処方箋
<CASE>起業したいなら、あの会社に転職すべき?
<CASE>本当に感染している?
第6章_問題解決の論理
・「バスケットボールをすると身長が伸びる」(因果相関混同病)
・「カレーを食べたら、テストの点数がよくなった」(思い込み病)
・「日本経済が停滞している原因は教育にある」(犯人捜し病)
<CASE>炭酸飲料の売り上げを改善したい
<CASE>英語の勉強が続かないときは?
おわりに
参考文献
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