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「エルピーダメモリ倒産」から日本の今後を考える

こんばんは。見習いインターンのTです。
今回も就活で話題に上りそうなニュースをピックアップして簡単にまとめていきます。
第二弾は、「エルピーダメモリ倒産」についてです。最近、エルピーダメモリの経営破綻や、大手メーカーが過去最悪の赤字を記録したというニュースが新聞の見出しを賑わしています。これまで、日本経済を牽引してきた、「モノ造り」に何が起こっているのでしょうか?
重要語を確認したうえで、エルピーダ倒産の概要、このニュースから考えるべきポイント、参考リンクをみていきましょう。

◆重要語
エルピーダメモリ株式会社NEC日立製作所三菱電機の事業を集約した日本で唯一のDRAMメーカー。世界トップレベルの技術力により、開発・設計・製造・販売活動を積極的に展開。◎設立:1999年 ◎本社:東京 ◎資本金:2,361億円 ◎社員数:連結5,957名(エルピーダHP会社概要より作成http://www.elpida.com/ja/company/gmanagement.html)
DRAMダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ):記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリ。ディーラムと読む。パソコンなどのコンピューターのデータ保持用として大量に使用するもので、汎用ICの代表選手。(日経HP 用語解説より引用)
会社更生法:経営が行き詰まりつつあるが、再建の見込みがある株式会社について、債権者や株主の利害を調整しながら更生するための手続きなどを定めた法律。大企業向きの再建型手続き。(日経HP 用語解説より引用)
・倒産:不渡手形を出して、銀行取引停止処分になるなど、経営活動を正常に行えなくなった状態。(goo辞書参照 http://ow.ly/9trUp)
・経営破綻:倒産と同義。倒産することで必ずしも会社が消滅するわけではないが、一般にそのイメージが強いため、再建可能な企業の倒産を婉曲に表現するためにマスコミなどが用いはじめた言葉。(goo辞書より引用http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/249870/m0u/)

エルピーダメモリ倒産について(参考リンク情報を要約)
1999年に設立されたエルピーダメモリは、日本が競争力を持っていた半導体DRAMのメーカーです。設立以来、DRAM製造を続けてきましたが、リーマンショックの逆風、アジアメーカーの台頭によって業績が悪化し、2009年に産業活力再生法の認定を受けて公的資金の投入による再生を目指していました。そんな中、欧州金融危機、長引く円高、競争の激化、DRAMの価格下落など外部環境がさらに厳しくなり、経営の舵を上手く取ることが出来ず、約4480億円の負債を抱えて会社更生法の適用を申請し、倒産となってしましました。

このニュースについて、次のポイントは議論に値すると思います。
(1)一企業の救済に公的資金を投入する必要があったか?エルピーダメモリにそれほどの社会性があったのか?
(2)支援に甘えて、経営判断に鈍りが生じていなかったか?
(3)日本メーカーは世界でどのように戦っていくべきか?
(4)外部環境の厳しさに負けない業界、今後伸びる業界は?

以上の問以外にも、皆さん考えるところがあると思いますので、以下のニュースリンクも参考に議論してみてください。

◆参考リンク
(1)日本経済新聞エルピーダ会社更生法適用申請へ』2012/02/27 (http://ow.ly/9tr7i)
(2)朝日新聞デジタル社説『エルピーダ倒産―安易な救済への警鐘だ』2012/02/29(http://ow.ly/9tXeJ)
(3)日経トレンディNET『経営破綻のエルピーダメモリ、再生計画どう描く?』2012/03/05(http://ow.ly/9u1ua)
(4)YOMIURI ONLINEエルピーダ破綻 韓国勢に負けた日の丸半導体』2012/02/29(http://ow.ly/9u1MA)
(以上データ取得日 2012年3月6日)

アジア企業が勢力を拡大してくる中、今までのやり方にこだわっていては、日本企業は生き残れないのではないでしょうか?まさに今転換の時を迎えています。