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コロナの自宅待機による社会、会社、個人への影響

よく聞かれてよく答えているのでまとめました。
本当はそれほどちゃんとまとめていないので、まとめのためのまとめ、みたいな感じです(汗)

*個別にでもご意見いただけると大変ありがたいです。

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『コロナの自宅待機による社会、会社、個人への影響』

◆◆Index◆◆

(1)社会全体から見て
(2)会社経営の立場から
(3)働く個人の立場から


◆◆(1)社会全体から見て◆◆

・景気は全体として悪くなる。GDP-4.9%(2020、IMF予測)はリーマンショックのゼロ成長より約5%も悪い
・景気の悪さはしばらく継続する。理由は人の物理的活動が簡単に戻らないのと消費マインドの低下による
・景気の悪さはこれからじわじわでてくる。旅行、飲食では既になくなった店舗が多いが、今後全体の需要減少によりサービス業全般、製造業、金融という順番で不調が伝搬する
・一部のIT系サービスは過去最高の業績を達成する(例はzoom)
・オフラインからオンラインへの産業のシフトが加速する
・大きな会社が小さな会社を飲み込むM&Aが加速する。またグループ化や事業部単位のリストラも同時に行われる
・経済的に弱った国が破綻するソブリンリスクが高まる(アルゼンチン?イタリア?)
・株価と債券はじゃぶじゃぶに刷られた各国通貨と経済刺激策により当面買い支えられる。しかし実体経済との乖離が大きくなり既にバブル状態で逆に暴落のリスクは高まる
・株や債券は人的に操られた相場となっており一部の金融関係者(つまりお金持ち)のための作為的なルーレット状態である
・需要がなかなか戻らないため資源価格(原油など)はあがらない。よって資源に依存する国は外貨獲得に困る
・CO2の排出は削減され地球にやさしい環境にいったん戻る
・物理的な接触が少なくなるとより結婚する人が減る可能性があり少子化が進む
・教育への影響は大きく特に若年層の教育の新しい姿は早急に模索する必要がある
・知識を中心とした高等教育はオンラインにより格段に効率化する。一方で教える側の淘汰は限りなく進む
・地方の活性化には大変良い機会。一定の人が地方に移動し都会の不動産は一旦さがるが、その後は結局また戻ってきて上がるのではないかと思う
(人類は結局直接会うことを望み完全オンライン化になるにはもう少し時間がかかると想定)


◆◆(2)会社経営の立場から◆◆

・当面の不景気を想定して計画を練る。ただし慎重になりすぎて機会損失とならないように社内のモチベーションには注意する(大変よくあるパターンで会社の元気までなくしているところが多い)
・新卒一年目や中途で入ってきた人への配慮は特別に必要
・カジュアルに話す会を積極的にもうけないと情報共有はすすまない
・部署内は問題ないが他部署との連携が希薄になるので注意
・自粛が解除された後在宅とオフィス勤務のバランスを早急に再考する
・現状の日本社会を見るに結局オフラインに戻ったほうが”短期の”業績が良くなると思われる(残念ながら)
・オフラインでの接触はやはり会社にとって必要であることがわかる
・社員の健康状態はいったんは通勤がなくなり自宅にいることで疲れ気味の人は良くなるが、その後はモチベーションが上がらず悪くなる
・全般に数字の達成率は悪くなる。これは経済活動による影響とコロナの言い訳が重なるため
離職率は一旦落ちる。しかしあまり働かない状態で在籍する人が増える
・オペレーショナルな決まった仕事は社員が真面目であれば以前より効率的になることがある。しかしクリエイティブな仕事は人のモチベーションに大いに依存して全体としては悪くなる
・今後に備えて現金は多めに確保しておく。政府の融資の制度などもあるのでしっかり調べて活用する
・才能がある人が辞めやすくなる。自宅で働いていれば他にいろいろな機会があることが自然に自覚できるため
・実際に人に会わない分リーダーシップというものの存在がより重要になる
・海外の才能を使う機会が多くなる。IT開発だけでなく様々な分野でのアウトソーシングや共同プロジェクトが増える


◆◆(3)働く個人の立場から◆◆

・経験とスキルのある人には働く会社、場所、雇用形態が選択できる世界になる
・オンラインで適応した人と適応できない人の差が大きくなる。働き方はIT業界を発端に確実に変わる
・住む場所が都会でなくとも問題がない会社がでてくる。ただしその数は全体から見ればあまり多くはならない
・国境を越えたプロジェクトが増えてくるので日本に居ながら海外の仕事をすることが圧倒的に多くなり楽になる
・ITスキルと語学スキル、コミュニケーションスキルがより重要になる
・副業がたいへんやりやすくなる(農業とか最高かも!)
・ネットで会議をすることが多くなるとヒューマンスキルの差が直接パフォーマンスの差になる
・子育てする人には在宅勤務はたいへんありがたい状況
・より履歴書と職務経歴書に書かれる内容が大切な”個の時代”の要素が強くなる
・オンラインでの教育がさかんになる。大学や大学院、ビジネス系スキル、留学など多くが自宅からできるようになるので活用する良い機会
・自社以外のコミュニティやメンターの必要性が増える
・強烈に運動不足になるのでしっかり習慣を作らないと身体的に退化し、それはメンタルに確実に及ぶ
(食事と運動の習慣がそのまま人生に反映するようになる)
・ネットでの社交性を意識しないと孤立する。実名のSNSはより重要になってくる(裏垢はあってもよいが)
・ネットの世界に移行すると、”できる人”はより機会が多くなり差が急拡大する
・オンラインで仕事をしながら勉強する機会は増える。またそのサービスも充実してくる


最後に、こちらに過去にオンラインで話をした動画があるのでよかったらご覧ください。

◆『米中戦争、人工知能、格差、世界はどうなる?』-起業家で世界で教える教授の話-(2020/3/17)*3月なので少し情報が古いかも
https://www.youtube.com/watch?v=RHN3fKXMUUE

◆"COVID 19 and its effect on Economy” at PARADIGMS of Pravega(IISc) 20200822(English)
https://www.youtube.com/watch?v=ROYWgbVvsKw